MRIについて
MRI(Magnetic Resonance Imaging)とは機械に装備されている強力な磁石(当院で使用している磁石の重量は約9トン)を用い人体の各部分の主として水分や脂肪量を測定することにより内部の構造をコンピュータによって画像として表現させる医療機器のことです。MRIの感度は他の画像よりもよく、また体の断面が正確に表されますから、病気の部分の診断に大変役立ちます。
美浜神経内科では脳や脊髄の病気の診断に今となっては不可欠であるMRIを導入しました。当院のMRIは、大きな病院にある超伝導型(筒型タイプ)とは違い、広い開口径のオープンMRIです。筒型に比べ、患者さんの居住性が格段に良く、閉所恐怖症の方や、筒に入る体位が保てない腰痛のひどい方など、今まで脳の画像診断を受けたくても受けられなかった方にもご利用いただけます(個人差があります)。
当院では診療中、同日中に撮像する必要があればすぐにMRIを予約なしで撮影いたします(緊急性がない場合は後日予約となることもあります)。また、結果はその場で出ますので、その日のうちに画像を見て診断がつき、説明も聞いて帰れます。
MRIは万能診断機ではありせん。医師が適応を判断し症状や病歴からどのように撮像するか計画して撮影することによって総合的な診断の一助にする検査です。一部の患者様において「MRI検査さえ受けておけば明日の脳梗塞にならないから安心」というような誤解があるようですが、そのようなことはありません。当院では脳ドック・健康診断目的のMRI検査はうけつけていませんのでご了承のほどお願い申し上げます。
当院のオープン型MRI 超電導の筒型MRI
筋電計について
筋電計は、末梢神経や筋肉の働きを調べることができます。神経を伝わる電気信号を刺激を用いて測定したり、筋肉の電気的な活動の様子を調べます。例えば、「左手にしびれがある」というような症状でも、脳や脊髄の病気であることもあれば、脊髄を取り巻く骨(脊椎)に原因があることもあり、またその先の末梢神経に原因があることもあります。筋電計とMRIを適切に駆使することによりしびれのほとんどの原因部位が診断できるといえます。さらに、痙性斜頚などの治療として最近その有効性が注目されているボツリヌス療法も、筋電計を使用することによりその精度が格段にあがります。当院では半側顔面痙攣、眼瞼痙攣、痙性斜頚のボツリヌス療法も行っています。
頸動脈エコーについて
頸動脈は脳への血流を供給している大変重要な動脈です。動脈硬化などで頸動脈の内膜が肥厚し、頸動脈がせまくなってしまうと脳への血流が不十分になり、一過性脳虚血発作をおこしたり、あるいは狭窄の原因となっている肥厚(内側にこぶのように膨らんできた)した部分から血栓がはがれて脳に流れていき脳硬塞を起こすことがあります。最近、頸動脈の内膜の厚さが心臓の冠動脈の狭窄と関連することが解ってきており、高脂血症や糖尿病など生活習慣病を複数かかえている方には積極的に検査をして、脳硬塞を未然に防ぐ(一次予防といいます)ことの重要性が指摘されています。当院では生活習慣病の患者さん、一過性脳虚血発作の患者さんなどに頸動脈エコーを施行しています。狭窄が著明で症状があるかたなど頸動脈内膜剥離術の適応が考えられる方には、十分な説明の上適切な病院を御紹介いたします。
脳波計について
脳波計は脳の電気的活動を記録する装置です。臨床的にはてんかんの診断と治療について大変重要な検査です。最近になって、てんかんの診断と治療が大きく変ぼうしています。当院では、てんかんの鑑別診断を適切に行い、てんかん診断を必要としない発作との鑑別、最適な薬物の投与と減量、外科的治療についてのコンサルトなどについて御相談に応じます。
脳波計